廃棄物

解凍は後日

雨の音が聞こえる。

掛け布団がなくて少し寒い。年季の入った毛布の中に潜り込んでぽちぽち文章を書いている。

服、タオル、靴下、掛け布団など必要なものは全て圧縮された荷物として車に積み込まれている。

 

あー、明日家を出るんだ。一応長期休みになったら帰ってくるつもりだけど、実際のところどうなるかわからない。

荷物整理、準備諸々の予定に穴があり親にめちゃくちゃ心配されながら怒られている。こんなときまで本当にすみません。

生まれ変わる気で臨まなければ、とずっとずっと体を動かそうとしているが上手く着いてこなくて変わらないままだ。将来が掛かっているのにな。

 

 

 

自分が何者なのかはっきりさせないといけない。もっともっともっと自分に胸を張りたい。全てを踏んでいく勢いで登っていかないと置いていかれてしまう、その環境を選んだのは自分なんだけど。

こんなでも文章に書き留めなければまた自意識がブレてしまいそうで恐ろしい。これがそうなのだ、といい加減認識を固めなければいけないのに。

 

本来であれば、楽しさ、未来への希望などの明るい感情があるべき場所に暗いものが居座っている。過去の自分が足元にいてどうしてこうなっているのか原因を提示してくる。事実が苦しい。

 

ひとまず選抜時に書いた自分の文章でも見よう。米粒のような細かい字でびっしり書いてあるそれは、選考用の為に協力を得て作ったそのための文章で本当の部分は正直少ししかない。盛りすぎ……

でも、本当の気持ちがある何度も書き直した自分の文章は自分を前向きにさせてくれる、そんな気がしている。

 

すぐに自分がどこかにいってしまうからなにかで繋ぎ止めておかなければ。

何になるのか、何になりたいのか、みんなのように堂々と答えられるように早くなりたい。